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2005年07月29日

●神田・神保町に行く

[読書のことなど]

 昨日、昼から神田の神保町に行った。某教育雑誌編集長の方と雑誌原稿の打ち合わせがあったからだ。
 せっかく、神保町に行くということで約束の1時間前には到着し、古本屋街へ。
 久しぶりに行く神保町はその古本を見ているだけで何だか気持ちがわくわくしてくる。「漱石全集は1万円で買えるのか」などと思ながらウインドショッピングをする。そんなにこの町に詳しいわけではないが、神保町の駅を降りると、まずは信山社に行き、岩波の新刊本をひととおり眺める。「井上ひさしコレクション」全3巻が平積みされている。欲しいなとは思うもののちょっと高い。
 そのビルの2階が山陽堂の支店、岩波新書と岩波文庫の古本専門店である。ちょうどお昼休みでドアに「昼食中、すぐに戻ってきます。」と張り紙が貼ってあった。「う〜ん、この町らしいな」と思い、仕方なく、近くにある山陽堂本店へと足を進める。
 ここは、いわゆる岩波の単行本をはじめ、みすず書房、法政大学出版局の古本がそろっている。

土曜学校講義
 みすず書房の棚を物色していると、「おっ」と、目を引くものがあった。
 「矢内原忠雄 土曜学校講義 ミルトン楽園喪失」である。2巻目と3巻目が並んでいる。
 1巻目がないところがいい。なぜなら、1巻目を持っているからだ。古本はセットになっていると高値になるが、こうしたバラだと値段が急に安くなってくるからだ。
 おそるおそる箱から取り出して価格を確認する。何と、千円。これはもう買いだ。
 以前、やがて2巻目、3巻目がどこかで手にはいると思い、1巻目を古本で買ったのはもう10年も前だっただろうか。こうして、めでたく3巻セットを手に入れることになった。
 ちなみに、以前この本は3冊セットでみすず書房から復刊された。セット価格3万円近い値段が付いていたと思う。新刊で買うのも今は入手困難な本である。
 これから、打ち合わせもあるので、帰りに買うことにした。
 気をよくして、今度は古書センターの5Fにある「みわ書房」へと行く。
 ここでは、かつて柳内達雄著「作文が好きになる本」全3巻を入手した覚えがある。1冊200円くらいだったかなぁ。
 今回は、かるく棚を見流していたら「日本作文の会編 生活綴り方事典」(明治図書)、田宮輝夫著「生活綴り方教育の内容と方法」(百合出版)を見つけた。そういえば持っていなかったと思い、この2冊を購入する。
 重い本4冊を袋に持ちながら、「やったなぁ〜」と久しぶりにドキドキしながら家に帰った。こういう気持ちになったのは何年ぶりのことだろうか。(肝心の、雑誌原稿の打ち合わせも順調にすすみ、うまくすると書籍企画もうまれそうな感触だった。)

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