donorsnet

2006年08月31日

●ワークショップ型授業で国語が変わる

[作文研究]

ワークショップ型授業で国語が変わる-1 "ワークショップ型授業で国語が変わる 小学校夢中で学べる楽しい授業プラン15 上條晴夫編著(2004・図書文化)"

 私のかかわっている本です。
 全体の構成は以下のようです。
 1)ワークショップ型授業とは何か?
 2)ワークショップ型授業の進め方
 3)聞く力をつけるためのワークショップ型授業
 4)話す力をつけるためのワークショップ型授業
 5)話し合う力をつけるためのワークショップ型授業
 6)書く力をつけるためのワークショップ型授業
 7)読む力をつけるためのワークショップ型授業
 この本の授業プラン15の中の、以下の2本を担当しました。
 1本目が、みんなで書こう!共同作文。
 2本目が、ペア読書会をしよう。
 共同作文とは、みんなで共通の体験をしたことを、みんなでいっしょに書く作文です。
 今回のワークショップ型の授業ではその共同作文を書いた後に、グループで共同批正を行います。
 共同作文も共同批正も以前からあった作文指導です。
 しかし、この二つを組み合わせることにより、新しい、作文指導の提案ができたと思っています。
 2本目のペア読書会では、短い物語を読み、あらすじを友達同士でマッピングします。
 そして、その後、それをもとに鉛筆対談を通して「ペア読書会」をするという授業です。
 鉛筆対談の手法を使って本の感想を述べあうという授業もかなり以前からありました。
 今回は読む段階からペアでマッピングをし、読み取りを深め、その後に鉛筆対談をすることにより、読書体験の楽しさを子どもたちが味わえるように工夫してみました。
 私の授業の他にも魅力的な授業が満載されています。興味のある方は是非、店頭で手に取ってみてください。

2006年08月30日

●書けない子をなくす作文指導のコツとネタ

[作文研究]

4-7619-1152-2

"書けない子をなくす作文指導のコツとネタ(上條晴夫)

 かつては、「書けない子をなくす作文指導の10のコツ」と「子どもが熱中する作文指導20のネタ」として2分冊で出版されていた。今回、版を改める際、その二冊を合本として出版されたものです。内容はまったく変わっていませんが、まえがきが新たに加わっているようです。  ここでは、旧著二冊を紹介した文章を掲載します。

「書けない子をなくす作文指導の10のコツ」上條晴夫著(学事出版・1992)
 この本は「書けない子をなくす」作文指導の本であって、「書ける子を伸す」作文指導の本ではない。
 作文指導をしていると、つい、書ける子の作文しか目に入らなくなる。しかし、この本で紹介されている子どもの作文はすべて短い。
 たとえば、「書き出しを与える」というコツに紹介されている子どもの文は二行である。しかし、それを子どもたちに著者は絶賛する。ここに著者の作文指導の原点を見いだすことができる。
 作文指導を行う時の教師必携の本である。(ここにこの本に関しての論考があります。

「子どもが熱中する作文指導20のネタ」上條晴夫著(学事出版・1992年)
 行事作文だけを書かせても子どもたちの作文能力は上がらない。
 子どもたちが熱中して、自分から書きたいと思わせる題材が必要である。
 たとえば、「カップメンの作り方」というネタが紹介されている。実際にカップメンを作りながら書く。いかにも子にも興味がそそられるネタだ。著者、構想10年のネタだという。
 作文なんて嫌いだなんて言わせない指導のネタがこの本にはあふれている。


Kamijo1    Kamijo2


 個人的には、旧著の表紙イラストの方が作文の本ぽい(?)ので好きです。値段的には、新版の方がお買い得のようです。

2006年08月29日

●新訂 作文の教師ー指導法の手びきー

[作文研究]

Dscn1863

"作文の教師指導法の手びき(倉沢栄吉)

 子ども達に作文を書かせるのはちょっとやっかいだなぁ、と思っている先生方は意外と多いらしいです。  理由は簡単で、 ①読むのが面倒である。 ②赤ペンを入れるのが大変だ。 ③どんどん、書かせたものがたまっていく。結局、返せずじまいで、学年を終わってしまった。 と、まぁ、こんな具合です。

 しかし、国語教育の大家、倉沢栄吉は次のように言います。
「作文の必要さを認め、ときどき原稿用紙を与えて書かせてはいるが、あまり見てやらない先生」は、「作文教師としてまず合格である。」と。
それは、「作文教育は、児童生徒に書かせることに始まり、書かせることに終わるからである。」
 本書は、そのような教師に対して、どうやって作文の教師として成長していくかを、励ましをもって語っています。
 単なる精神論ではなく、副題「指導法の手びき」とあるように、具体的な指導をしていく中での作文技術を随所にちりばめた「作文の教師」必携の本です。

2006年08月27日

●作文の芽・指導の目

[作文研究]

Dscn1859 Resize1

作文の芽・指導の目 喜んで書く方法論 神戸市小学校教育研究会国語部編(明治図書)1986年初版

 作文指導の基本がこの一冊で身に付く、良書のうちの一つです。
 子どもたちの「書くことありません」という言葉に数多くのいい意味でも、悪い意味でも作文指導の本が出版されてきました。しかし、本書の作文指導は決して奇をてらっていません。正統派の作文指導の本でです。
 例をあげれば、「おしゃべりえんぴつ」(鉛筆対談)、句会、子どもたち同士で評価する二重討議の持ち方等々と、作文を楽しく書く方法が紹介されています。
 そして、一時間の作文の授業を事細かに、要領よくまとめてあるのが素晴らしいと思います。
 作文指導が苦手な人、ただ書け〜と言っている人、新任の先生方にとくにお薦めします。先生自身が作文の授業が楽しくなります。
 少し古い本ですが、まだ入手可能のようです。