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2006年04月12日

●のだめ カンタービレ

[読書のことなど]

 今、ドビッシーのアラベスクを聴いている。とはいっても今日はCDではありません。
 マンションの3階、ちょうどぼくの上に住んでいる女子大生が毎日この位の時間になるとピアノを弾き始めるのです。
 毎日、聴くので、いつもつかえるところ、何度もおさらいしているところなど、耳についてきます。かといって、特段迷惑になっているわけではありません。最近は、結構楽しみながら聴いている感じです。

 さて、最近読んでいるマンガを紹介します。「のだめ カンタービレ」です。音大が舞台のこのマンガ。楽譜がきちんと読めないで音で覚えながらピアノを弾く主人公の野田恵(のだめ)と指揮者志望の千秋先輩の”お笑い”。やっ、楽しいです。音大ってこんな感じなんですかねぇ。音楽好きのぼくが久しぶりにはまったマンガです。


"のだめカンタービレ(1" (二ノ宮 知子)

2005年10月12日

●蝉しぐれ

[読書のことなど]


以前、mixiの書評に載せた藤沢周平作「蝉しぐれ」の書評です。TV化されたので、みなさんもよく知っているでしょう。今年の秋から映画も上映が始まりました。絶対に見に行きたいです。

「藤沢周平を知っている方なら海坂藩(うなさかはん)はご存じであろう。数かずの藤沢小説の舞台になっている架空の藩である。井上ひさしは藤沢周平ファンで、この海坂藩の出てくる小説を読みながらその描写をもとに地図を作っているという。  この話は主人公文四郎の青春時代小説といった雰囲気。何と言っても、藤沢周平の文体が時代小説を超えている。あたかもフランス文学を読んでいるような気がしてくる。
 読後感、さわやかな作品である。」

2005年08月27日

●小林秀雄作品集ーモーツァルト

[読書のことなど]


小林秀雄全作品〈15〉モオツァルト" (小林 秀雄)

僕の二十歳前後の生活は皆さんにとっては信じられない事ばかりだと思います。
高校を卒業すると新宿の予備校に1回だけ行き、それ以降は、朝家をでると10時を過ぎるのをまって、新宿の三省堂でぶらぶらしていたことを思い出します。
その時、店内にかかっていた曲がたぶんモーツアルトのセレナーデでした。音楽にはあまり詳しくはないのですが、モーツァルトを聴くと今でもそのときのことを思い出します。

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2005年08月26日

●二つの見方・ベルクソン著 河野与一訳「哲学入門・変化の知覚 ー思想と動くもの1ー」

[読書のことなど]

Bergson-2どうも、自分で書いたことがあとから気になって、ちょっと考えてしまいました。

というのは、8月25日の「奈良小旅行」の中の一節の以下の文章の所です。

> 何でもそうなんですが、こういうものを見るときいつも僕は、そのものの中と一体化してみるという見方をしています。仏教美術に対しては、まったくのど素人です。でも、気持ちの中でその対象となるものの中に自分の心を入れて見る、一体化すると、何だかその時代を見ているというか、流れを感じるというか、感動します。

「一体化してみる」とは、どういうことなのか。
どうして、この様な考え方をしたかというと、以前に読んだ本の影響がかなりあるのではないかと思い出しました。そこで、家の本箱の片隅から次の本を探し出しました。

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2005年07月29日

●神田・神保町に行く

[読書のことなど]

 昨日、昼から神田の神保町に行った。某教育雑誌編集長の方と雑誌原稿の打ち合わせがあったからだ。
 せっかく、神保町に行くということで約束の1時間前には到着し、古本屋街へ。
 久しぶりに行く神保町はその古本を見ているだけで何だか気持ちがわくわくしてくる。「漱石全集は1万円で買えるのか」などと思ながらウインドショッピングをする。そんなにこの町に詳しいわけではないが、神保町の駅を降りると、まずは信山社に行き、岩波の新刊本をひととおり眺める。「井上ひさしコレクション」全3巻が平積みされている。欲しいなとは思うもののちょっと高い。
 そのビルの2階が山陽堂の支店、岩波新書と岩波文庫の古本専門店である。ちょうどお昼休みでドアに「昼食中、すぐに戻ってきます。」と張り紙が貼ってあった。「う〜ん、この町らしいな」と思い、仕方なく、近くにある山陽堂本店へと足を進める。
 ここは、いわゆる岩波の単行本をはじめ、みすず書房、法政大学出版局の古本がそろっている。

土曜学校講義
 みすず書房の棚を物色していると、「おっ」と、目を引くものがあった。
 「矢内原忠雄 土曜学校講義 ミルトン楽園喪失」である。2巻目と3巻目が並んでいる。
 1巻目がないところがいい。なぜなら、1巻目を持っているからだ。古本はセットになっていると高値になるが、こうしたバラだと値段が急に安くなってくるからだ。
 おそるおそる箱から取り出して価格を確認する。何と、千円。これはもう買いだ。
 以前、やがて2巻目、3巻目がどこかで手にはいると思い、1巻目を古本で買ったのはもう10年も前だっただろうか。こうして、めでたく3巻セットを手に入れることになった。
 ちなみに、以前この本は3冊セットでみすず書房から復刊された。セット価格3万円近い値段が付いていたと思う。新刊で買うのも今は入手困難な本である。
 これから、打ち合わせもあるので、帰りに買うことにした。
 気をよくして、今度は古書センターの5Fにある「みわ書房」へと行く。
 ここでは、かつて柳内達雄著「作文が好きになる本」全3巻を入手した覚えがある。1冊200円くらいだったかなぁ。
 今回は、かるく棚を見流していたら「日本作文の会編 生活綴り方事典」(明治図書)、田宮輝夫著「生活綴り方教育の内容と方法」(百合出版)を見つけた。そういえば持っていなかったと思い、この2冊を購入する。
 重い本4冊を袋に持ちながら、「やったなぁ〜」と久しぶりにドキドキしながら家に帰った。こういう気持ちになったのは何年ぶりのことだろうか。(肝心の、雑誌原稿の打ち合わせも順調にすすみ、うまくすると書籍企画もうまれそうな感触だった。)

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