「比」の画数は何画か
[思いつくままに]
大阪のネットワーク大会から、ずっともやもやしている「「比」の画数は何画か?」問題です。
漢和辞典で調べてみると「比」(4画)とあります。
要するに、二画目をそのまま止めるか、それとも跳ねるかで画数が違ってきます。
以前に書いたように、
でも、こう書くと、4画になります。
で、「どっちなの?」ということになります。
で、ちょっと調べてみました。
大修館書店漢和辞典編集部 漢字Q&Aからの引用です。
さて、問題の「比」の字ですが、これを活字の通りに書こうとすると確かに5画になります。しかし、手書きの場合には図のように書くので4画となります。5画になるのは、あくまで活字のデザイン上から「そう見える」だけの話ですから、漢和辞典では「比」は4画として数えるのです。
そして、この「比」と同じような漢字として、「衣」「長」「氏」「卯」などがあるそうです。
ということは、画数とは、手書きで書く漢字の画数をさすのでしょうか。
同じホームページのQ3007「「衣」という字の左下の「はね」の部分は、1画で書くのですか、2画に分けて書くのですか?が参考になります。
この部分は、明朝体やゴシック体の活字では、しばしば、図のようにデザインされています。これを見ると、縦棒を書いた後一度区切って、左下から右上へとはね上げているように見えます。しかしこれは、Q3005と同様に活字のデザイン上の問題で、筆写の場合には、この部分はつなげて1画で書くのが普通です。 このように、活字の字体と手書きの字体とは、細かい部分で厳密に一致しないことが多くあります。それはちょうど、英語のアルファベットにブロック体と筆記体があるのと同じだと考えると、わかりやすいでしょう。したがって、手書きの場合のお手本として活字の字体を用いるのは、あまりおすすめできません。
つまり、明朝体やゴシック体の活字はデザインされているということ。
このことから、画数とは筆写したときの画数と言っていいでしょう。(確かに活字っていうのは、印刷の文字だから、早い話がスタンプみたいなもの。スタンプに画数はないもんなぁ…。)
そういえば、ネットワークの大会では、カードに印刷された「比」で出題されていました。
は何画ですか。
だから、この問題は、
「比」という明朝体でデザインされている活字の漢字を筆写したときの画数は何画ですか。ということになるのだろう。
でも、何だか「もやっとボール」を投げたくなるなぁ…。
大疑問 漢字テストで「比」と5画で書いちゃだめなの?(だれか、クリアな説明を教えてください。)
まぁ、とにかく、今度から、板書する時には、活字体ではなく、筆記体で書くようにしよっと。(けっこう、ごちゃまぜで今まで書いてきてしまった。)
コメント
ということで、悩んでいるいけちさん、お元気でしょうか。こちら、大津は現在雷がすごいです。
さて、この問題ですが、実は簡単です。
正字で覚えれば良い訳です。
んんじゃあ、それはどうやって覚えれば良いのかと言うと、フォントがあるのです。それは、「教科書体」です。この教科書体のフォントで比べるを見ると、四画になっています。
ですので、辞書を選ぶ時は教科書体のフォントで書かれているものを選ぶ必要があります。
ちゃんちゃん。
Posted by: 酔睡亭 | 2006年08月26日 21:53
酔睡亭さん、こんにちは。多分、この問いに答えてくれると思っていました。
>正字で覚えれば良い訳です。
えっ、正字って何?
教科書体って正字なの?
似たような書体で楷書体っていうのがあるけれど、あれってなぁに???
っと、またまた、疑問がわき出てきます。
Posted by: いけち | 2006年08月26日 22:41
書道では、楷書、草書、行書、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)の五書体を基本の書体としています。
で、楷書のなかのデザインの一つとして、教科書体や明朝体やosakaなどのフォントがあるわけです。
で、楷書の中の教科書体が、文字を覚える際に正しいと言われている正字として扱っているようです。(桜美林大学名誉教授 小林一仁先生のお話に寄る)
私はそのように理解しています。
Posted by: 酔睡亭 | 2006年08月27日 08:36
たびたび、ありがとうございます。
正字を広辞苑で調べてみると、②に、「点画を略したり変えたりしない、正統とされている文字。」とありました。で、正統とされている文字が楷書の中の教科書体ということですね。
だから、筆写をするときには、教科書体を範にとって行うと間違えはないということになる!
いやぁ〜。勉強になります。ありがとうございました。
一度、酔睡亭さんに、書道を習いたかったなぁ〜。
Posted by: いけち | 2006年08月28日 00:59
いやあ、納得していただいて良かったです。
これ、私が小学校の時に痛い思いをしたので覚えているのですよ。折角感じを覚えたのに、明朝体の辞書を使って覚えた為に×になったことがあって。
そのときに教科書体の辞書を使っていれば満点だったのになあと悔しい思いをしたのです。
経験しておくものですね。
次回のネットワークでは、書写指導でもやりましょうかねf(^^;。
Posted by: 酔睡亭 | 2006年08月28日 06:40
>次回のネットワークでは、書写指導でもやりましょうかねf(^^;。
そうそう、書道ではなく、書写でしたよね。
ネットワークうけはしそうもない講座でしょうね。参加者は私の一人だったりして…。
Posted by: いけち | 2006年08月28日 23:07