書けない子をなくす作文指導のコツとネタ
[作文研究]
「書けない子をなくす作文指導の10のコツ」上條晴夫著(学事出版・1992)
この本は「書けない子をなくす」作文指導の本であって、「書ける子を伸す」作文指導の本ではない。
作文指導をしていると、つい、書ける子の作文しか目に入らなくなる。しかし、この本で紹介されている子どもの作文はすべて短い。
たとえば、「書き出しを与える」というコツに紹介されている子どもの文は二行である。しかし、それを子どもたちに著者は絶賛する。ここに著者の作文指導の原点を見いだすことができる。
作文指導を行う時の教師必携の本である。(ここにこの本に関しての論考があります。)
「子どもが熱中する作文指導20のネタ」上條晴夫著(学事出版・1992年)
行事作文だけを書かせても子どもたちの作文能力は上がらない。
子どもたちが熱中して、自分から書きたいと思わせる題材が必要である。
たとえば、「カップメンの作り方」というネタが紹介されている。実際にカップメンを作りながら書く。いかにも子にも興味がそそられるネタだ。著者、構想10年のネタだという。
作文なんて嫌いだなんて言わせない指導のネタがこの本にはあふれている。
個人的には、旧著の表紙イラストの方が作文の本ぽい(?)ので好きです。値段的には、新版の方がお買い得のようです。