鉛筆対談で「物当てゲーム」
鉛筆対談で「物当てゲーム」(1999年4年生の実践)
『物当てゲームをします。二人一組となり、相手が考えた物の名前を当てるというゲームです』
クラスの中に、「やったことある」という子が大勢いた。
今日は、鉛筆対談でこのゲームをします。
クラス中、「え〜!」の声が響く。中に、「おもしろそ〜」という声もある。
『隣同士が組になります』と言って、四百字詰め作文用紙を一枚と五センチメートル四方の紙片を全員に配った。
次のようにゲームの説明をする。
『小さい紙に自分が考えた回答を書きます。相手に分からないように書きます。回答には相手が絶対知っているものを書くのがポイントです。
作文用紙には一行目に「物当てえんぴつ対談」と題名を書きます。二行目には自分の名前と相手の名前を書きます』
全員書き終わるのを確認し、次の説明をした。
ゲームのやり方は鉛筆対談と同じです。互いに質問を書いたら同時に作文用紙を交換します。そして、その質問に答えてあげてください。先に相手の答えが分かった方が勝ちです。
説明の後、質問を聞く。
「相手の回答を当てたら終わりにしていいですか」の質問には、ちょっと考えて、『ゲームはお互いが、回答を当てた時に終わりにしてください』と答えた。
●物当てゲーム開始
『では、始めます』といってストップウォッチを押すと、全員一気に書き始めた。二、三回質問が続いたところで、「わかった〜」という声が上がる。みんな「すごいなぁ」と感心している。
途中、「むずかしいなぁ」と首を傾げる子どもがいたので、『なかなか分からなかったらヒントをもらっちゃおう』とアドバイスをした。
当たる度に歓声が上がる。
後半、双方が終わってしまったチームが出てきたので、第2回戦をするように指示をした。
十分経過後、『時間です。鉛筆を置きます』と声をかける。両方分からなかったチームはなく、片方分からなかったチームが三組あった。
以下、子どもの作品を紹介する。
物当てえんぴつ対談
M・W Y・M
W・それは重いですか。
Y・あまり重くないと思うよ。
W・大きいものですか。小さいものですか。
Y・大きいものだよ。
W・落とすと割れますか。
Y・多分こわれないと思うよ。
W・それは、どの季節とかにやったりしますか。
Y・春と夏の間ぐらいだね。
W・なんかヒントをください。
Y・男の子の節句といったら。
W・それはかたいですか。
Y・ふにゃふにゃしていて泳いでいます。
W・わかった。こいのぼりだ。
Y・あたり。おめでとう。
物当てゲームをしながら会話を楽しんでいる様子がよく出ているいい作品である。
●子どもの授業感想
授業感想をとると、5(とてもおもしろい)が22人、4(おもしろい)18人と好評の授業であった。感想の中で、「前にも同じゲームをしたことがあるけれど、えんぴつ対談でやる方がおもしろい」と書いてくれた子どももいた。