donorsnet

« 俳句であそぼう | メイン | 共感して読む »

2005年08月15日

日記を書こう

[作文教室, 親子のための作文教室]

 学校ではよく日記を書かせる宿題が出ます。
 作文を書くのが好きな子は毎日熱心に書いて先生に出してきます。
 でも、書くのがまだまだの子は始めのうちはそこそこ宿題という力で書いてきますが、やがて行数も減り、最後は書かずに、日記も先生に出さずじまいになってきます。
 なんとかして、こういう子をなくし、楽しく日記を書く方法はないのでしょうか。

 日記を書くのに抵抗がある子は、たいていの場合、何を書けばいいのか分からない子です。自分の生活の中で何か特別なことがないと書いてはいけないと思っているのです。
 
 こんな話があります。
 学校で、毎週一回日記を書くという宿題がでました。
 先生も毎日全員の日記を見るのは大変ですので、週一回の金曜日を提出日にしました。
 すると、ある女の子は、日記の提出日の前の日、必ずお家のお手伝いを始めたのです。そして、そのお手伝いのことをいつも日記に書き記したのです。
 
 日記を通してお手伝いをすることを始めたのですから、ほめてあげてもいいのかもしれません。
 でも、よくよく考えてみると、どうもおかしな話です。
 この女の子は、何か特別なことがないと日記を書くことができないのです。

 そうではなくて、日常の生活の中から、たわいのないことでも書く材料を見つける力が必要なのだと思います。

 よく、書く値打ちのあるものを書けと言われます。
 でも、今の子どもたちの生活の中で、そんなに多くの「書く値打ち」のある題材はありません。
 
 だれでも持っている日記を書く題材を紹介します。
 学校の授業の日記です。
 日記を書く時に、何を書いていいのかわからなかったら、この学校の授業のことを書いてみましょう。
 これなら、どんな子でも書けます。


 まずは、親と子が会話をすることが大切です。 
 『今日は、どんな勉強したの?』
 「算数と国語と音楽…。」
 『算数では今何を勉強しているのかな?』
 「足し算かなぁ」
 『じぁ、
 「今日の算数では、たし算のべんきょうをしました」
 と書こうね』
 『算数の教科書とノートを見せて』
     ・
     ・
     ・
と親子で会話をします。
 
 親は、子どもに教わる、という態度で話を聞きましょう。授業を受けたのは子どもですから、子どもにその授業を教わるのです。
 当然、話しているとつじつまが合わなくなる時もあるでしょう。
 そんな時は、深入りせず、とにかく、聞き役に徹してください。
 
 ただ、「授業のことを書きなさい」と言ってもすぐに書けるものではありません。このように、親と子の会話を通して、何を書けばいいかの手ほどきをしてあげます。


 毎日、授業日記を続けます。
 そうすると、それを読む先生は、自分で行った授業のことが書かれているのですから、その子がどれくらい授業を理解しているかがよく分かるようになります。すると、日記で授業の説明もしてくれるでしょう。先生にしても、赤ペンを入れやすくなります。
 一方、親にもいいことがたくさんあります。まず、学校でどういう授業をしているかが分かります。また、子どもと会話をしながら、どの程度子どもが授業を理解しているかも分かります。
 もちろん、子どもは子どもで書く力がつくと同時に、その日の授業の復習にもなるのです。
 
 授業の日記は、あくまでも一例ですが、子どもたちには、何を書いてもかまわないということをまず、教えてあげたいです。 
  
  ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
  ┃  子どもを作文好きにするポイント5       ┃
  ┃   子どもと授業の話をしてみよう。       ┃
  ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★