donorsnet

« まねをしよう | メイン | 親子の会話上手が作文好きの第一歩 »

2005年08月15日

ほめ上手になろう

[作文教室, 親子のための作文教室]

 作文上手の子の親は、子どもをよくほめることのできる人です。
 ほめることによって、親と子の信頼関係を築きあげ、ほめること を通じて、子どもの気づきを引き出す手助けになるからです。
 作文嫌いな子どもは、親に自分の書いた作文を見せると怒られる と思っています。「何書いてるのよ、はずかしいわ。」「もっと、 きれいな字、書けないの。」「短かすぎね、もっとたくさん書きなさ い」きりがないほど、子どもたちの作文にけちをつけます。
 これではだめです。どんどん作文嫌いな子どもを育ててしまいま す。
 子どもが一行でも書いたら、その一行をほめることができる親が 子どもを作文好きにさせます。
 また、子どもをほめるのが上手な人は、子どものどんな時のこと をほめてあげればいいかをよく知っています。
 たとえば、子どもが何かを発見した時にほめてあげます。
 子どもは何か新しいことを発見した時、だれかにとにかく教えて あげたいと思います。大人にとっては他愛のないことでも子ども にとっては、新しい発見とは一大事件なのです。それが、新たな気 づきの始まりとなるのです。
 子どもはその話を、生活の中で一番身近な親に聞いてもらいたい と思います。
 そして、その話を親が最後まで聞いてあげます。

 でも、子どもは話す時、「点」で話します。つまり、その全体の 状況説明は上手にできないので、思いついたことからどんどん話し てきます。
 親ははじめ子どもが何を話したいのかよくわかりません。ここで は親の忍耐が要求されます。
 ぐっと我慢して話を最後まで聞き、今度は、その話を親が整理し てあげます。
 あとは、そのことをどうほめてあげるかのほめる言葉を見つけ て、その言葉をかけてあげればいいのです。
 ここで、子どもをほめるコツを一つ紹介します。
 子どもが両手の中に何かを隠すように持ってきました。
 「ねえ、いいもん見つけたよ。」
 「何?」
 大事そうに、そっと手を広げて見せてくれました。それは蝉の抜 け殻でした。
 「なんだ、蝉の抜け殻だね」
 「・・・。」
 こんな時、ほめ上手な親はすかさずおどろきます。
 子どもにとっては一大発見なのです。あっさりと「蝉の抜け殻だ ね」と言ってはいけません。かえって知らないふりをして、「わぁ 〜、すご〜い。」とおどろきます。
 そして、「これ、なぁ〜に」「どこでみつけたの」と聞きます。
 すると子どもはじまんげに話を始めます。
 そして、親は話を聞いてあげた後、話を整理してあげます。
 最後に「よかったね。いいものを見つけたね。見せてくれてあり がとう。」とほめて上げると、子どもは満足します。
 こういう体験が、また何かを見つけた時に教えてあげようとする 気を起こさせるのです。
 「おどろく。話を聞く。ほめる。」これが子どもをほめる時のコ ツです。

    ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
    ┃ 子どもを作文好きにするポイント2   ┃
    ┃   子どもがする話におどろこう。   ┃
    ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

(初出 メールマガジン「親と子で作文が好きになるMM」第2号 2003年8月29日 発行)